公開セミナー開催報告

活かそう!職場のダイバーシティ(多様性) ~なぜ増えない?あなたの職場の女性管理職~

たくさんのご参加ありがとうございました!

昨年の12月4日 お茶の水の総評会館で公開セミナー〔(株)ダイバーシティ オフィス KITAO 代表のダイバーシティコンサルタント北尾真理子氏による「活かそう!職場のダイバーシティ(多様性)」〕を開催しました。この日の天気はあいにくの雨模様でしたが、たくさんの方々にご参加いただきました。金融、食品、紡績、ホテル、学校、財団法人、社団法人など幅広い業界の方々にご参加いただき、ダイバーシティというテーマに対して、注目度の高さを改めて実感しました。

当日講師を務められた北尾真理子氏は2003年に現P&Gジャパン(株)のダイバーシティマネージャーに就任されて以来、2007年の同社退職後もダイバーシティの推進活動に取り組まれております。日本では、この分野における第一人者のお一人と言ってよい方です。今回はダイバーシティの中でも、今、一番関心の高い女性の活躍推進について講義をしていただきました。以下、受講者の感想を交えながら当日の流れをご紹介したいと思います。

講義の流れ
前半、ダイバーシティ(北尾氏は「多様な個性」と意訳)についての基本的概念とその重要性。後半、職場でダイバーシティを推進するために、個人や組織が心がけること、そして女性の活躍推進の内容に話が移っていきました。
  • ダイバーシティ(多様な個性)の基本的概念と重要性
  • ダイバーシティの推進を妨げるもの
  • ダイバーシティの推進に向けて、個人や組織が心がけるべきこと
  • 女性社員の活躍推進

全体時間は一回休憩を挟んで、約2時間強。北尾氏の講義→ダイバーシティ教育DVDの上映→隣の席の方同士でのディスカッション→受講者の意見の紹介。これらを数回繰り返して進行しました。

ダイバーシティ推進のポイントとしては、それ自体が目的ではなくて、あくまで経営戦略の一環として企業の競争優位性を獲得するための手段であること、また、組織が何のためにダイバーシティを推進する必要があるのか目的意識を共有する必要があること(これができないと単なるわがままな集団を作ることになりかねません)を強調されました。

また、部下を持たれていた管理職時代や、ダイバーシティマネージャーを務められたときのエピソードなど、ご自身の体験に基づいた例が幾つも紹介されました。以前勤められていた会社では、経営幹部が、ダイバーシティ推進が業績に良い影響を与えることに気づかれたときから、本格的に経営戦略の一つとして注力されはじめたそうです。

セミナーの特徴

今回のセミナーの特徴として、視聴覚教材(DVD『活かそう!職場のダイバーシティ』)を使用したことがあります。このDVDは、「多様性の推進」という、言葉の上では抽象的な目標を達成するために、どのような職場でも起こりえる場面を具体的なミニドラマで描いています。

ダイバーシティやワーク・ライフ・バランス、ポジティブアクションなど、固定観念に関するテーマを扱った研修の難しいところは、明確な正解が一つではないということではないでしょうか。そこで、このDVDは、行動変容を起こすための方法と考え方のいわばヒント集のような体裁をとっています。それぞれのミニドラマは、「女性の活躍推進」、「男性社員の育児休業取得促進」、「雇用形態の違いによるギャップ」、「キャリアアップを妨げる固定観念」などのサブテーマが多様性の推進と関連付けて描かれています。今回のセミナーでは以下の二箇所を抜粋して上映しました。

DVD上映その1「違いを理解する 見える違い、見えない違い」

そもそも「多様な個性」を理解するとはどういうことでしょうか。それは自分と相手との間に違いがあるという認識を持つことと言い換えることができます。さらに、違いには目に見えるものと見えないものがあります。このDVDでは、見た目は日本人と変わらない男性が実は外国人という設定のミニドラマで描いています。北尾氏は、目に見える違いだけでなく、見えない違いにまで思いを馳せることが、多様性の推進に繋がるということを説明しました。

DVD上映その2「女性社員の転勤~藤村主任のケース~」

これは、シングルの女性社員に対して、転勤の打診をするかどうかを悩む管理職(マネージャー)のミニドラマです。主人公のマネージャーは、この女性社員が適任と思いつつも、彼女が高齢の母親と二人で暮らしていることを気にしています。彼女の家庭環境に配慮してこの話はなかったことにすべきなのか、単に考えが先回りしすぎなのか。視聴後、受講者の皆さんに、このマネージャーはどうすればよいのか尋ねたところ、皆さん「先入観を持たずに本人に聞いてみるべき」というお答でした。さすが女性の活躍推進セミナーに参加されるだけのことはあります(笑)。

この事例では、管理職の先入観が部下のキャリアアップを阻害する可能性があるという課題を描いています。先入観を持つことは問題ですが、部下の立場や環境を知り、管理職として配慮して対応することは当然必要です。時には、この事例とは異なる対応が、お互いにとってより良いこともあるでしょう。活躍推進の事例では、こういう場合はこうすべき、という一つだけの答があるわけではないことを理解する必要があります。

ご意見・ご感想
  • 「具体例が多く、参考になった」
  • 「実習、意見交換、DVD視聴などバラエティに富み時間が短く感じられた」
  • 「DVDとワークの組み合わせでイメージしやすかった」

また「気付きが非常に多かった。行動につなげたい」、「自分の考え方を見直すことがあった。少しずつ違う行動を起こしていきたい」など前向きな感想を多くいただきました。

  • 「ダイバーシティとワーク・ライフ・バランスとの関係をもっと知りたい」

北尾氏は、ワーク・ライフ・バランスの研修も企業や官公庁で実施されています。ワーク・ライフ・バランスの実現を推進するためには、ダイバーシティの場合と同じように、組織にとっての共通のビジョン、価値観の共有を最初に行うことが重要で、業務の効率化だけを進めようとしても上手くいかないのではと指摘されました。

  • 「ダイバーシティは家の中でも会社でもすべての場面で必要だと思う」

このようなユニークな感想もありました。たしかに、相手との違いを受容した上で、お互いにとってより良い結果を目指すという過程は、夫婦や親子で事を進める上でも必要なのでしょうね。

弊社は今後も、このような皆さんからのニーズが高いテーマでセミナーを開催したいと考えています。この度はご参加くださりありがとうございました。

講師プロフィール

北尾 真理子(きたお まりこ)
ダイバーシティ コンサルタント
(株)ダイバーシティ オフィス KITAO 代表

略歴
85年 日用消費財メーカー現P&Gジャパン(株)入社
03年 ダイバーシティ マネージャーに就任。経営戦略としてのダイバーシティ推進に経営陣とともにあたる。
06年 ユニバーサル社会づくりひょうご推進会議会長賞受賞。
07年 P&G退職後ダイバーシティ コンサルタントとして活動開始。
07年 パナソニック電工のダイバーシティ推進室コンサルタントに就任。
09年 ひょうご仕事と生活センター 主任相談員にも就任。
10年 神戸市男女共同参画審議会 ワーク・ライフ・バランス推進部会特別委員にも就任。

組織内研修の企画立案、講師派遣等、実施のお手伝いをいたします。

弊社では、ダイバーシティ、ワーク・ライフ・バランスなど、男女共同参画をテーマにした研修の企画立案、講師派遣を行っています。一般社員(全社員)向け、一般管理職層向け、女性の部下を持つ管理職層向け、女性リーダー候補向けなど、受講対象者ごとに分けたプログラムをご用意しています。既製の研修プログラムの提供だけでなく、お客様各位のご要望に合わせ、独自の研修プログラムも作成し、ご提供いたします。研修会場、宿泊所等の手配もいたします。

プログラム内容やお見積など詳細は、いつでも、どうぞお気軽にお問い合わせください。

【連絡先:03-5803-2514(電話) 担当:本間】

編集版DVDの無料サービスを始めました。

研修の現場では、視聴覚教材に対しての不安や不満がしばしば聞かれます。「興味はあるけど、パワーポイントとの切り替えが上手くいくか心配」、「頭だしで時間を取られている間に受講生のテンションが下がってしまうのでは」、「組織の実情にあっていない個所があるので、できればカットしたい」と言ったお声です。

今回の公開セミナーでも、事前に北尾氏と打ち合わせをし、使用する個所を前もって抜粋した特別DVDを用意しました。弊社が製作したDVDをご購入頂きますと、研修でお使いになりたい部分だけを抜粋した特別編集版のDVDを無料で1 枚お作りするサービスを始めました。詳細は、お気軽にお問い合わせください。